『名医が教える 飲酒の科学』の書評とサクッと要約|お酒が好き、でも健康に生きたい人へ。

名医が教える飲酒の科学 一生健康で飲むための必修講義 Amazonほしい物リスト2022
名医が教える飲酒の科学 一生健康で飲むための必修講義 (葉石かおり 著)

最近、クラフトビールをよく飲むようになったのですが、明らかに酒量が増えた気がしています。この本、『飲酒の科学』の著者の葉石かおりさんも、コロナ禍のなかで外食が減り、5リットルのウイスキーを買ったものがすぐに無くなってしまったことで罪悪感が生まれ、改めて酒と健康について把握するため、専門家に聞いて回り、この本を上梓したそうです。

アルコールの身体への影響についてかなり学べたのではないかと思います。

結論から言うと、お酒を全く飲まないことが健康に最も良い…ということなんですが。あ酒好きには悲しい現実。

それで終わってしまうともともこもないので、気持ち切り替えていきましょう!
私はこの本で専門家が解説してくれていることを頭に入れながら、お酒と付き合っていこうと思いました。(ビールは、ライフスタイルとして取り入れているもんで…)

例えば血中アルコール濃度のことをしっかり意識すること。アルコールを分解する力は個人差があるそうなので、ある程度は自分で「このくらいまでなら冷静でいられる」というのは把握しておく必要はありますが、体内にアルコールを長時間とどめないようにすることが大事。分解する小腸には分解力にキャパがあるので、分解待ちになったときに体中にアルコールが回る、これが血中アルコール濃度として数値に表れる。

なので、飲んでそのままストーンと意を通らせず、ちゃんと食べ物と併せて食べたり、ゆっくり飲むだとか、水と一緒に飲むだとか、そういう当たり前が健康には大事

あと、お酒の適量は、せいぜい1日平均アルコール20gだそうです。
アルコール20gは、ビール中瓶一本分(500ml)、日本酒1合、ワイン2~3杯程度。
これは厚生労働省が示しているもの。ただし、この量であれば全く害がないということではなく、あくまで節度ある適度な飲酒量として目安としたものです(詳しくは「健康日本21」を参照)。

最後の章で専門家の方が仰られた、この言葉が頭から離れません…(別に先生も脅しているわけではないんですが、デメリットを知っておきましょうねってことです)

まず、お酒は『嗜好品』ではなく、脳や体へ影響を及ぼす『薬物』であることを理解しましょう

『飲酒の科学』p245

しかし、お酒のメリットは健康にはなく、デメリットばかりなのですが、幸福度にはつながるはずと信じて…わたしはこれからも飲み続けたい

Bitly

本の概要と要約

『飲酒の科学』の要約
アルコールの分解の流れとお酒の科学
『飲酒の科学』の要約
アルコールが与える健康への影響

著者の課題
コロナ禍で自粛生活を強いられ、外で酒を飲む機会が激減した結果、自宅で飲む酒の量が増えた!これはまずいと思ったものの、酒好きは酒を減らしたくない…

解決方法
どれぐらい飲めばどんな病気のリスクが上がるのか正確に把握するため、世の酒好きを代表して専門家を訪ね解説してもらう。

内容
・アルコールの代謝の流れ
 ーエタノール→アセトアルデヒド(有害)→酢酸(無害)
 ー酢酸からさらにアセチルCoAに分解され、エネルギーにならない余った分は中性脂肪になる
・酒の強さはアセトアルデヒドの分解能力
 ー経路は2つ
 ①MEOS(ミクロゾーム・エタノール酸化酵素)
 ②アルコール脱水素酵素とアルデヒド脱水素酵素
・酔っぱらうとは何か
 ーアルコールは胃で5%、小腸で95%吸収される
 ー吸収されたアルコールは肝臓で分解される
 ー分解には時間がかかるので、それまでアルコールは血流にのり全身にまわる
 ーこのときの血中アルコール濃度が高いほど良いの症状が悪くなる
・お酒の適量は?
 ーアルコール20g程度
 ービールだと中瓶1本、日本酒だと1合、ワインだと2~3杯
・酔いを押さえるには?
 ー空腹で飲まない
 ーゆっくりなペースで飲む
 ー水を一緒に飲む
・筋トレへの影響は?
 ー効果は激減、筋肉合成率3割減
・がんのリスクは?
 ーお酒の通り道(喉、胃)がなりやすい
 ー女性は乳がん罹患率があがるエストロゲンが増える
 ー大腸がんも増えている
・お酒は太るか?
 ーコンビニのおにぎりを食べるのと同じくらい

著者:葉石かおり

1966年東京都練馬区生まれ。日本大学文理学部独文学科卒業。ラジオレポーター、女性週刊誌の記者を経てエッセイスト・酒ジャーナリストに。「酒と健康」「酒と料理のペアリング」を核に執筆・講演活動を行う。2015年に一般社団法人ジャパン・サケ・アソシエーションを設立。著書に『酒好き医師が教える最高の飲み方』ほか。

●公式
公式サイト:KAORI HAISHI(葉石かおりオフィシャルページ)
Twitter:葉石かおり 女性ホルモン減少サバイバー@jiji_kuso

●インタビュー記事
酒ジャーナリスト 葉石かおりに聞く!うわさに騙されない(飲み方改革 2019.10.18)

本の解説と感想

飲酒の科学

お酒はやめた方がいい?

端的にまとめると、「絶対やめたほうがいい」という確固たる結論があります。

よく、少しの酒くらいがちょうどいいと言いますが、身体に与える影響を考えれば良薬なんていうことはまったくなく、100%ダメです。

ただそれでは我ら酒好きはやってられません。なので、お酒好きの著者・葉石さんは、ダメだという前提のもとどうお酒と付き合えばいいのかということを本書で示しています。

酔っぱらうとはどういうことか?

お酒を飲んだとき、酔っ払う人と酔っぱらわない人がいるのはなぜなのか。そもそも酔っぱらうとは何なのか。見た目やしゃべり方だけではわかりにくいところがあるのですが、基準は血中アルコール濃度にあります。

アルコール(エタノール)は体内で酵素によって分解され、アセトアルデヒドになり、酢酸になり、そこからエネルギーになっていきます。アルコールの分解には時間がかかるので、分解するまで血流を巡って全身に回っていきます。このときのアルコール濃度が血中アルコール濃度。当然、脳にも回るので、分解能力が低い人ほど、いわゆる「酔いが回る」のが速かったり、顔が赤らんだりするんです。

二日酔いとは?

二日酔いの科学は実はあまり分かっていないのだとか。

人体にとって有害なアセトアルデヒドが作用しているのではないかというそれっぽい説については、二日酔いの症状がある人の血中から検出されないこともあるそうです。

もうひとつ面白い説では、禁断症状のミニ版ではないかという話もあるようです。アルコールの軽度離脱症状ではないかと。二日酔いの症状は吐き気、動悸、冷や汗。これが禁断症状といているのだとか。

でも僕が思うに、二日酔いって頭痛が酷いんだと思うんで、ちょっと違うのではないかなと。他の説(色のついたアルコール飲料の消化時に不純物が残ったものの影響とか、脱水・低血糖とか)のほうが納得はできるかなー。

お酒の適量は?

厚生労働省によると、1日のお酒(アルコール)の適量は20gとされています。アルコール20gとは、ビールだと中瓶1本(500ml)、日本酒だと1合、ワインだと2~3杯。しかしこれはあくまで基準であり、男女や年齢、体質などの個人差により幅があり、自分のなかでの適量を把握しておく必要があります。

ビール中瓶1本が1日当たりの節度ある飲酒量ですか。「少ない!」と思ったのですが、意外とキャパがある気はしてきました。平均で中ジョッキ1杯程度にすればいいんだろ…と都合のいい解釈をしますが、これは飲んだときの血中アルコール濃度が高くなりすぎない程度をあらわすもの。平均でならせばいいという話ではないのです。

外食してしまうと、つい3杯は飲んでおかないとせっかく飲みに来たかいがないなんて思ってしまう自分が悔しいです。

後悔する飲み方、しない飲み方

お酒を飲んで公開することがあるとすれば、二日酔い、転倒、嘔吐、その他意味不明な行動で他人に迷惑をかけるなどの行為。正直、過去に記憶が飛んだこともあります。

懐かしいな、新卒で会社に入って、先輩に連れられて調子に乗って遅くまで慣れない社会人の飲み方に食い込んでいってしまったな…

なんていう後悔をする飲み方というのは、血中アルコール濃度が高くなってしまうことが原因。後悔しない飲み方にするには、水分をとったり、ゆっくりとアルコールを摂取するといった、当たり前の行動が必要なのです。

そして、年を取ってからのアルコール摂取には要注意。「これくらい飲んでも大丈夫」という感覚だとダメ。人間は年を取るほどに体内の水分が少なくなっているので、脱水に注意が必要。酔って転倒して取り返せない後悔のないようにしましょうね。

お酒とがんのリスク

食道がん、喉頭がん

飲酒には、がんリスクが付きまといます。これは飲酒のデメリットとしては外せない点です。基本的にはアルコールの通り道はがんのリスクが高まることが分かっているそうです。

適量だけ飲んだとしても、飲まないよりもがんリスクが高いということが分かっています。そもそもアルコールそのものに発がん性があるし、分解されたあとのアセトアルデヒドにもある。なので、適量を飲めば大丈夫なんてことはなく、総量で考えることが重要です。

乳がん

女性は乳がんの発症リスクも増えます。これはアルコールを摂取することで女性ホルモンのエストロゲンが増え、このエストロゲンは乳がん罹患率があがるとされています。

大腸がん

お酒の通り道にがんは発生する、ということなのであれば、実はアルコールは胃で5%、小腸で95%で吸収されるため、大腸には届きません。にもかかわらず大腸がんのリスクが高くなるのは、吸収されたアルコールが分解されるまでに血流にのり身体全体にいきわたってしまうことが原因とされています。

お酒は太るのか?

決してゼロカロリーではありません

ビールを飲むと太りそうなイメージ。日本酒ももしかしたら米だから太るかもしれない。ワインはブドウだし大丈夫かも。ハイボールは太らなそう!

それぞれ差はあれど、当たり前にお酒はゼロカロリーではありません。どのお酒が太る太らないとかではなく、カロリーがあるので例外なく太る要素を持っています。アルコール(エタノール)自体にエネルギーがあるので、糖質ゼロ飲料だとしても、糖質の分だけがカットされているに過ぎないです。

ちなみに糖質ゼロのビールは製造が難しいのだそうです。麦芽や酵母などに工夫を凝らして実現されてるのだとか。麦芽が糖を作るので、麦芽の量を減らせば糖質ゼロ飲料を作りやすいのだけど、ビールは麦芽比率が50%以上と規定されている。そして、酵母が糖を食べることアルコールが生成されるのですが、このときに食べきれなかった糖が残ってしまうのだそうです。

◇こちらに本書と同じ専門家の方のインタビューがありました!
糖質ゼロの「ビール」が登場 なぜ今までなかった?(日経Gooday 30+ 2020/10/12)

ただ糖質ゼロのものは旨味を付けるために人工甘味料が使われていることがあり、その内容次第では食欲が増強されてしまうことがあるそうなので注意が必要です。

酒飲みのダイエットのために常備したい「おつまみ」5選

生キャベツ、酢の物、きのこ料理、枝豆、甘栗の5つが酒飲みにおすすめできるおつまみとして挙げられています。

今まで書いてきたようなアルコールのデメリットを抑制するための食べ物であり、体脂肪がつくのを抑制する働きをするので、通常のダイエット食品とも言えますけど…。

個人的には、このなかでは酢の物を取り入れたいなと思いました。脂質の燃焼促進を始め、血圧・血糖値・コレステロール値を下げる効果があるようです。

お酒は免疫力を下げる

アルコールは免疫力を低下させてしまうそうです。人間の免疫による防御反応は3つ(自然バリア、自然免疫、獲得免疫)あるのですが、いずれにも悪影響があると説明されています。

度数の高いアルコールは喉の粘膜を傷つけてしまいます。テキーラをショットで飲んだ時を思い出してみると、のどが焼けるようなチリチリとした感覚がありますよね。あれが粘膜を痛めているということで、そこにあった殺菌物質が使えなくなってしまうんですって。

自然免疫は細胞内に侵入した病原体をマクロファージなどが排除してくれるのですが、アルコールによってマクロファージが混乱してしまうため弱体化してしまいます。

さらに獲得免疫は、自然免疫で活躍する樹状細胞が伝達役となって、リンパ球が抗体を用いて排除するのですが、樹状細胞が鈍っているので獲得免疫も働きが弱くなるという、負の連鎖が…。

お酒のデメリットまとめ

これまで書いてきた通り、急激な血中アルコール濃度の上昇による身体への影響、二日酔い、がんのリスク、免疫力の低下以外にもデメリットは多いです。メリット、見当たらないんですよね…

筋トレ

これまでまとめた以外にも、普段の生活に有効そうなのは筋肉の話。筋トレした後にアルコールを摂取すると、なんと筋肉合成率が3割も減るんですって!汗水たらして一生懸命筋トレしても、その後にアルコールを飲んだら効果は激減。覚えておきましょう。

サウナ

血中アルコール濃度を低くするためには水が必要なのに、お酒を飲んだ後にサウナに行って脱水するなんてもってのほか。汗でアルコールは抜けないし、脱水症状にもなりかねないので、注意が必要です。

風呂

寒い季節は要注意。ヒートショックに見舞われる可能性があります。ヒートショックは血圧のアップダウンの差が大きいほど発症するのですが、アルコールは一時的に血圧を下げてしまうので、この幅が普段よりも大きくなってしまいます。

未成年の飲酒

また、飲酒が20歳未満と法律で決められていますが、これはアルコールを頻繁に大量に飲むことによって脳が萎縮してしまうのですが、脳が未完成である20歳未満だと起こりやすく、責任がどうこうという前に健康被害を抑制する意味があります。

20歳未満の飲酒は、さらにホルモンバランスに影響を与え、男子ではインポテンツに、女子では月経の周期乱れに繋がるそうです。

うーん、いいことないですね。大学に通い出すと、いやがおうにも飲酒が身近になり、サークルなどでは20歳以上の先輩も混じって飲酒してしまう場面をあるかもしれません。飲酒には健康のメリットなどなく、デメリットだけなんだと、しっかり伝えておく必要がありますね。

本の目次

『飲酒の科学』の表紙
『飲酒の科学』の表紙
  • 第1章飲む前に読む飲酒の科学
    • 「酒の強さ」の正体とは
      •  久しぶりに飲むと弱くなっているのはなぜ?
      •  「鍛えて強くなった人」は飲まないと弱くなる
    • 「酔っはらう」とはどういう現象か
      •  アルコールは血流に乗って体中を駆け巡る
      •  胃になるべくアルコールをとどめておくのがコツ
    • 謎多き「二日酔い」の真相
      •  二日酔いのメカニズムは驚くほどわかっていない
      •  実は「禁断症状のミニ版」?
      •  ホルモンの変化が脱水や低血糖を助長する
    • 二日酔いを防ぐかしこい飲み方
      •  色のついた酒の方が二日酔いになりやすい理由
      •  「空きっ腹にハイボール」は危険
    • いつまでも健康でいられる「適量」はある?
      •  厚生労働省は適量を「1日20g」と定める
      •  覆された「少し飲んだ方が長生き」説
    • γ- GTP 値の正しい読み方
      •  γ-GPTの悪化は「沈黙の臓器の悲鳴」なのか?
      •  AST と ALT にも注目しなければならない理由
    • 酒飲みじゃなくても気をつけたい「脂肪肝」
      •  酒飲みにはとても身近な脂肪肝
      •  「NASH」は進行して肝硬変や肝臓がんに
    • 検診結果が悪い人が飲み続けるとどうなるか
      •  血糖値、血圧、コレステロールと酒の関係は?
      •  痛風の予防は「プリン体」を控えるだけではダメ
    • コラム 二日酔いの味方?ウコンの落とし穴
  • 第2章 後悔する飲み方、しない飲み方
    • 飲み過ぎると下痢になるのはなぜ?
      •  アルコールが原因の下痢には2パターンある
      •  居酒屋で大勢の人と飲むとお腹を壊しやすい?
    • 年を取ると酒に弱くなるのはなぜか
      •  加齢で酒に弱くなる原因は大きく2つある
      •  飲酒後に転倒、さらには失禁するケースも
    • コロナ禍のひとり自宅飲みはキケンか
      •  コロナ禍で飲酒量が増えたのはどんな人?
      •  ストレスを解消するために飲む人が危ない
    • 減酒を考えたほつがいいのはどんな人?
      •  コロナ禍では「短期間で重度の肝硬変」の例も
      •  減らしたいのに減らせない人は「セルフチェック」を
    • 二日酔いの朝に運転すると飲酒運転になる?
      •  気づかずに飲酒運転してしまっている人もいる
      •  どれぐらいの時間でアルコールが抜けるのか
      •  睡眠中はアルコールの分解が遅くなる
    • 筋トレ後に酒を飲んではいけない理由
    •  筋肉の合成率が3割下がるという研究も
      •  十分に時間を空けて少量の飲酒なら OK?
      •  朝筋トレ、夜ビール1缶
    • コラム なぜ酔っぱらっても家に帰れるのか
  • 第3章 がんのリスクは避けてどれぐらい上がるか
    • 1日1合飲むとがんのリスクはどれほどか
      •  「ほどほど」に飲んでもがんのリスクは上がる
      •  リスクの上昇は一見少ないように思えるが…
    • 飲酒の影響を受けやすいのはどの部位のがん?
      •  リスク上昇が大きいのは「酒の通り道」
      •  「酒の総量」が問題であって「種類」はあまり関係ない
    • なぜ酒は大腸がんのリスクを上げるのか
      •  アルコールは大腸に到達しないはずだが…
      •  酒を飲み過ぎると腸内環境が大幅に変化
    • 16万人データから判明した日本人の乳がんリスク
      •  日本人女性も飲酒で乳がんリスクが上がる
      •  飲酒でエストロゲンが増える仕組みはわかっていない
    • 乳がんリスクを下げる飲み方・つまみ
      •  乳がんは比較的若いうちからかかるがん
      •  「大豆」に乳がんリスクを下げる効果が!
      •  閉経後は「肥満」にも注意
    • コラム 飲酒以外の習慣でがんリスクを下げる
  • 第4章 酒飲みの宿命ー胃酸逆流ー
    • 「レモンサワー」は胃酸逆流を引き起こす?
      •  逆流性食道炎は酒好きの「持病」か?
      •  アルコールが「下部食道括約筋」を緩める
    • 胃酸逆流を悪化させないつまみ選び
      •  脂っこいものを食べると逆流しやすい
      •  食べて飲んですぐ横になるのは NG!
    • 知っておきたい逆流性食道炎の治療と予防
      •  軽症ならば治療の必要はないが…
      •  薬物療法と再発の予防
    • コラム 急性膵炎になると一生断酒?
  • 第5章 結局酒を飲むと太るのか
    • 「酒はエンプティカロリー説」は間違い
      •  なぜ「酒を飲んでも太らない」という説がある?
      •  少量の飲酒でも太ってしまうリスクはある
    • ダイエットのために常備したい5つのつまみ
      •  減量するならつまみにも注意
      •  ダイエットに向いたつまみはこの5つ
    • 正月太りの正体は飲み過ぎか食べ過ぎか
      •  なぜ年末年始は太りやすいのか?
      •  調理法に気をつけるだけでもカロリーを抑えられる
    • 糖質ゼロビールはどうやって糖質ゼロを実現?
      •  太りたくないなら「糖質オフ」
      •  酵母が糖を食べきる
      •  気になるその味は…
    • 筋肉を増やすのにお勧めのつまみは?
      •  たんぱく質は一度にまとめて取ってもダメ
      •  動物性たんぱく質で筋肉合成のスイッチを押す
    • コラム 健康効果と言うとなぜ赤ワインなのか
  • 第6章 酒と免疫
    • 度数の高い酒は「免疫力」を下げる?
      •  酒はやはり免疫に悪影響を及ぼす
      •  免疫は3段階で機能する
    • 酒で免疫機能が低下する恐ろしい仕組み
      •  酒を飲むと「マクロファージ」が”混乱”
      •  獲得免疫は「最後の砦」だが、ここでもやはり…
    • 酒で免疫に及ぼすより深刻な2次的影響
      •  アルコールによる「2次的な影響」とは?
      •  免疫にダメージを与えない「ほどほど飲み」
    • 酒をよく飲む人は風邪をひきにくい?
      •  知っているようで知らない「風邪」という病気
      •  「飲む頻度」と風邪をひく確率の関係
    • 飲酒習慣があるとコロナ予防に不利?
      •  酒を飲む人は「抗体価」が上がりにくい
      •  風邪のひき始めこそコロナ感染に注意
    • コラム酒を飲んだ人の入浴はなぜ危険か
  • 第7章 依存症のリスク
    • 医師が教える断酒・減酒のコツ
      •  「飲酒のデメリット」を認識すべし
      •  依存症予備軍は約900万人
      •  飲む量を記録する「飲酒日記」をつけよう
    • 依存症リスクを高めない飲み方
      •  酒を大量に冷やしておくのはやめよう
      •  飲むことに罪悪感を覚えたら黄色信号
      •  ヒマがあるから飲酒量が増える
    • なぜ20歳になるまで飲んじゃダメ?
      •  成人年齢が18歳になっても酒は20歳から
      •  未成年の飲酒で脳が縮む
    • 未成年のうちから酒を飲むと早くに依存症になる
      •  飲酒開始年齢が早いほど依存症になりやすい
      •  若い人の飲酒は確かに減っているが…
    • 高齢者のアルコール依存症が増えている
      •  なぜ高齢者に依存症が増加?
      •  高齢者の依存症は改善する可能性が高い
    • コラム酒乱かどうかの決め手は「記憶の飛び」

本の監修者・取材先

監修者

◇浅部伸一(あさべ・しんいち)

本書全体を監修。

昭和40年、大阪生まれ。東京大学医学部卒業。国立がん研究センターで、肝炎ウイルス研究に従事。その後、自治医科大学を経て、アメリカ・サンディエゴに留学。現在は製薬会社に籍を置きながら、自治医科大学附属さいたま医療センター消化器内科非常勤医員も務める。著書多数。

取材先

樋口進(ひぐち・すすむ)
独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター院長、依存症対策全国センター長、WHO物質使用・嗜癖行動研究研修協力センター長。昭和54年東北大学医学部卒。米国立保健研究所留学、国立久里浜病院臨床研究部長、同病院副院長などを経て現在に至る。WHO専門家諮問委員、内閣官房ギャンブル等依存症対策推進関係者会議会長、厚生労働省アルコール健康障害対策関係者会議会長など委員多数。NHK健康チャンネルの記事はこちら

◇吉本尚(よしもと・ひさし)
三重大学大学院医学系研究科、家庭医療学分野、日本プライマリ・ケア連合学会理事・若手医師部会代表。2004年、筑波大学医学専門学群(現医学群医学類)卒業。初期研修を北海道、後期研修を岡山県で行った後、2011年より現職。現在は日本プライマリ・ケア連合学会の理事として、若手医師や医学生を牽引する立場で活躍している。
筑波大学研究者総覧の情報はこちら

◇大平英夫(おおひら・ひでお)
神戸学院大学 栄養学部 栄養学科 准教授。神戸学院大学栄養学部栄養学科卒業。神戸大学大学院保健学研究科保健学専攻修了(保健学博士取得)。2016年より現職。
神戸学院大学 栄養学部 栄養学科の情報はこちら

◇垣渕洋一(かきぶち・よういち)
東京アルコール医療総合センター・センター長。成増厚生病院副院長。医学博士。筑波大学大学院修了後、2003年より成増厚生病院附属の東京アルコール医療総合センターにて精神科医として勤務。臨床のかたわら、学会や執筆、地域精神保健、産業精神保健、メディアでも活躍中。
著書に『「そろそろ、お酒やめようかな」と思ったときに読む本』がある。

◇藤田聡(ふじた・さとし)
立命館大学スポーツ健康科学部教授。運動生理学を専門とし、老化と共に起こる筋量と筋機能の低下(サルコペニア)に焦点をあてた骨格筋タンパク質代謝についての研究を行っている。
運動と栄養摂取によるタンパク代謝を若年者と高齢者で比較し、筋タンパク合成と分解のメカニズムを代謝系の変化の測定のみでなく、分子レベルで解明する研究を進めている。立命館大学においては、一般成人の健康維持・増進やアスリートのパフォーマンス向上を支える運動処方と、サプリメントも含めた栄養摂取の研究を基礎と応用の多角的な視点から試みている。
特設サイト|立命館大学大学院スポーツ健康科学研究科

◇財津將嘉(ざいつ・まさよし)
獨協医科大学医学部 公衆衛生学講座 准教授。2003年九州大学医学部卒業、2016年東京大学大学院博士課程修了(医学博士)。東大病院、北里大学病院などで従事。日本泌尿器科学会指導医、麻酔科標榜医、産業医。

◇松尾恵太郎(まつお・けいたろう)
1996年岡山大学医学部卒業。1996-1998年亀田総合病院、1998-1999年岡山大学附属病院医員(第二内科)、1999-2002年愛知県がんセンター研究所(研修生)、2002-2003年ハーバード公衆衛生大学院疫学部(国際がん研究機関ポストドクトラルフェロー)、2003-2006年愛知県がんセンター研究所疫学・予防部研究員、2006-2008年同上主任研究員、2008-2013年同上室長、2013-2015年九州大学大学院医学研究院予防医学分野教授、2015-2018愛知県がんセンター研究所遺伝子医療研究部部長、2018年4月より現職。

◇秋山純一(あきやま・じゅんいち)
国立国際医療研究センター病院 消化器内科 医長・診療科長。
国立国際医療研究センターの情報はこちら

◇久住英二(くすみ・えいじ)
ナビタスクリニック内科医師。
医療法人社団鉄医会理事長。1999年新潟大学医学部卒業。内科医、とくに血液内科と旅行医学が専門。虎の門病院で初期研修ののち、白血病など血液のがんを治療する専門医を取得。血液の病気をはじめ、感染症やワクチン、海外での病気にも詳しい。現在は立川・川崎・新宿駅ナカ「ナビタスクリニック」を開設し、日々診療に従事している。
ナビスタクリニックのサイトはこちら

◇岸村康代(きしむら・やすよ)
大妻女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻卒業後、大手コンビ ニ向け商品開発や病院での指導を経て独立。日本野菜ソムリエ協会 ビューティーフードプログラムの監修をつとめる。メタボリックシ ンドローム指導の現場で数々の10kg、20kgという健康的なダイエッ トのサポートをしてきた経験や野菜ソムリエ上級プロなどの資格を 活かし、商品・メニュー開発、事業開発、講師、執筆、メディア出 演など、多方面で活動。目的別に効率よく栄養を摂る“パワーフード スタイル”を提唱し、商品開発やツール制作なども手がける。
岸村康代オフィシャルサイトはこちら

◇森下あい子(もりした・あいこ)
キリンホールディングス飲料未来研究所所属。2003年3月 東京理科大学理工学部応用生物科学科卒業。2005年3月 理工学研究科応用生物科学専攻 修士課程修了。同年4月キリンビール株式会社入社。生産本部取手工場品質保証担当。2008年10月キリンビバレッジ株式会社本社品質保証部。2010年10月より現職。

インタビュー「累計3億本突破・日本初「糖質ゼロ」ビールの原点「おいしさは絶対にブラさない」/『キリン一番搾り 糖質ゼロ』森下あい子さん」(Woman type[ウーマンタイプ] | 女の転職type 2022年8月18日)

◇安部良(あべ・りょう)
帝京大学先端総合研究機構特任教授、東京理科大学名誉教授。2018年より現職。

◇大谷義夫(おおたに・よしお)
1963年、東京都生まれ。医学博士。池袋大谷クリニック院長。日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医、日本アレルギー学会専門医・指導医、日本内科学会総合内科専門医。1989年、群馬大学医学部卒業。九段坂病院内科医長、東京医科歯科大学呼吸器内科医局長、同大学呼吸器内科兼任睡眠制御学講座准教授、米国ミシガン大学留学などを経て、2009年に池袋大谷クリニックを開院。呼吸器内科のスペシャリストとしてテレビ等で情報発信を行う。
池袋大谷クリニックのサイトはこちら

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