『NFTの教科書』は、このタイミングでNFTを知るには最強の一冊何なのではないでしょうか。なんといっても、これ以上の専門家たちはいないでしょ…という感じでNFTビジネスの最前線で活躍している豪華メンバーがそれぞれの領域を解説してます。
私自身は素人なので、どこまでちゃんと理解できたかは自信がありませんが…
ベンチャー投資界隈にいると、どうしても直近のバズワードに振り回されますが、踊らされないよう注意しないといけないなとは思います。最近では、「メタバース」という言葉はよく耳にするのではないでしょうか。facebookが「meta」に名前を変えるくらいその世界に価値があると考えているというのが、世間一般にもインパクトを与えました。ですが、メタバースという言葉が独り歩きするだけで、そういう流れは今までのプロダクトでも十分果たせるものがありました。
そしてこの「NFT」も今年になって、大きな話題になりましたよね。メタバースの前はこれだった気がします。なんとなくブロックチェーンでオリジナル性を情報を証明するもの、という認識程度で、どういう可能性があるのか考える頭がありませんでした。
それがこの本を読んで、そもそもどういうものか、どこで扱われているのか、ビジネスにどう使われているのかが、一定の理解ができたように思います。今のところはまだ「希少性」「ストーリー」というのがキーだなと感じていて、有象無象とのボラティリティがすごい。一般的に普及するようになるのはまだまだまだまだ先…とこの本をさらっと読んだ先週まで思っていたんですが、技術的ないくつかの課題が解決される、あるいは強力なプロダクトができた時に一気に普及する、そんな可能性を感じました。
NFTを発行してマーケットに出すまでのプロセスをちゃんと理解しておきたいですかねー
本の概要と要約
著者の課題
NFT とは何かできることできないことといった実情はあまり知られないまま話題ばかりが先行しバズワード化している。
解決方法
NFTを利活用を進めるためには地に足のついた議論が必要。まずはNFT の分野のオールスターといえる執筆陣により「NFTの教科書」をつくって、過去・現在・未来を知ろう!
内容
・NFTとは何か?
-Non Fungible Token(ノンファンジブルトークン)
-代替不可能なデジタル資産
-唯一無二の権利を証明できる
-ブロックチェーン技術ならではの改竄不可能、転移の追跡が可能
-無形資産のイノベーション!
-多くはイーサリアム規格
・なぜ話題になったのか
-2つのオークション
①Twitter創業者ジャック・ドーシーの初ツイート
-3億円で落札
②NFTアートEverydays The first 5000 Days
-75億円で落札
・ビジネス
-トレカ「NBA Top Shot」の成功
-2021年一気に市場拡大
-投資も活発化
・課題
-法的整備が追い付いていない
-ITバブルのように毎日新しいサービスが出ては消え…
・NFTビジネスの可能性
-アート
-デジタルデータに希少性という価値を付与
-Crypt Punksプロジェクトが最初のNFTアート
-VISAも1体購入
-メタバース
-アバターやアイテムを売買
-今後は複数のオープンメタバースを横断して利用できるかも
-スポーツ
-コレクティブ用途でビジネス化
-将来はVR空間の観戦チケットの流通可能性大
-音楽
-未発表音源へのアクセス権などを売れる
-アーティストの商品構成を充実化できる
-ファッション
-アバターの服の売買
-グッチはブランド挿画をNFT化
-ゲーム
-MMORPGの売買ではプラットフォームに権利の全てが帰属
-NFTは所有権を完全にユーザーにできる
・ビジネス上の課題
-画像の場所
-結局クラウドストレージに取得しに行く…
-スケーリング
-取引が増えると手数料が上がる問題がある
-互換性
-プラットフォームごとに仕様が異なる
-環境問題
-マイニングは電力を使う
著者:天羽健介とは
大学卒業後、商社を経て2007年株式会社リクルート入社。新規事業開発を経験後、2018年コインチェック株式会社入社。主に新規事業開発や暗号資産の上場関連業務、業界団体などとの渉外を担当する部門の責任者を務め国内暗号資産取扱数No.1を牽引。2020年5月より執行役員に就任。現在はNFTやIEOなど新規事業の開発や暗号資産の上場関連業務などを行う新規事業開発部門に加え、顧客対応部門を担当。2021年2月コインチェックテクノロジーズ株式会社の代表取締役に就任。日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)NFT部会長。
●記事
話題のNFT、ビジネスにどう活かす?【業界解説・コインチェック天羽氏】(mugenlabo-magazine 2021.7.30)
本の解説と感想(レビュー)
NFTとは何か?
この世にひとつしか存在しないNFTには、固有の価値が生まれます。そのため、わざわざ代替不可能なデジタル資産 NFT という名前が付けられているのです
『NFTの教科書』P15-16
NFT(Non Fungible Token ノン・ファンジブル・トーク)の略。ファンジブルの意味は、個々のモノ・アイテムなどが交換可能なものであるのに対し、ノンファンジブルの意味するところは代替不可能で、したがって、NFTとは代替不可能で唯一無二の固有の価値を持つデジタル資産と言えます。
そのNFTの市場は、2021年に入り急速に拡大。これは2つのオークションが世界的ニュースになったのがきっかけだそうです。
1つは、ビープル(Beeple)と呼ばれるアーティストのデジタルアート作品『Everydays – The First 5000 Days』が、約6935万ドル(約75億円)で落札されたこと。もう1つは、Twitterの共同創業者のジャック・ドーシーのNFT化された初ツイートが、3億1600万円で落札されたことでした。
これに加えて、Dapper Labsというカナダの会社が、トレーディングカードゲーム『NBA Top Shot』をリリースし、ビジネスとしても注目されるようになり、日本でも大企業が本格時にプラットフォーム事業やコンテンツ市場に参画するようになりました。
ちなみに、NFTを可能としている技術基盤としてイーサリアムの規格「ERC721」がメジャーのようです。なので、NFT分野はいまイーサリアムで開発が進んでいて、取引もイーサリアムが多いようです。他の規格もあるようですが、先行していたため代表的な規格になったのだとか。
NFTビジネス分野
NFT×アート
デジタルアートと呼ばれるアートに、唯一無二の価値をつけて証明することができるようになり、その価値が担保されることによって、リアルアートのようにコレクションをすることができるようになりました。
NFTアートは今やどんどん増えていますが、そのブームのきっかけはCryptoPunks(クリプトパンクス)という NFT アートプロジェクトだったそうです。ファミコンのドット絵を想起売るようなシンプルなピクセルアートで、1万体のキャラクターが存在します。キャラクターは人間の男女から宇宙人までいて、それぞれ希少性をユーザーが捉えて人気なキャラクターほど価値を持っていて、マーケットプレイスで売買が可能です。個人はもちろん法人も売買に参加していて、Visaも1体購入したことがニュースになりました(Visaが24×24ピクセルのNFTアート「CryptoPunk #7610」を約1650万円で購入したことを発表)
続いたのがhashmasks(ハッシュマスクス)というプロジェクト。70名以上のクリエイターが8ヶ月もの期間を要して準備した16384体のマスクに個性を与えたものだそうです。これは2021年1月28日の発売と同時に即完売したんだとか…
CryptoPunksのサイトを見てみると、1万体というなかから人が何を選ぶのかというところで希少性と競争性が生まれている、それゆえ価値が上がっていっているのか、ということは何となくわかります。ただその取引金額が高すぎてついていけないですが…人間ではなく宇宙人やサルなどが人気のようです。
hashmasksも同じですね。人によってそのマスクに何を見出すのか、この共感が生まれたりして「欲しい」と思ったマスクがどんどん値上がりしていく。
ただしデジタルなので、形そのものは簡単にコピーはできてしまうという課題は存在します。リアルでいう贋作にあたります。これまでデジタルデータはオリジナルを証明できなかったけど、NFTによってオリジナルであるという証明ができる。そこに希少性が生まれ価値が付与されるということですね。
NFT×メタバース
メタバースとはSF作家ニール・スティーブンソンによる造語が由来だそうです。1992年『スノウ・クラッシュ』というSF小説で初めて使われたとされています。
現在メタバースは、インターネット上に構築された仮想の三次元空間で、自分はその空間で動くためのアバターなどを用いて活動する環境とされています。ただし、VRゴーグルをかぶってVR空間にいるというだけではメタバースとは呼びません。
メタバースって最近ビッグワードになりがちですが、ある投資家は以下のようにメタバースを定義しているそうです。
- 永続的であること
- 動機的である
- 無限の同時接続ユーザー
- 完全に機能した経済
- 実社会との垣根なし
- 相互運用性
- 幅広い人々の貢献
以上の条件をすべて満たすのはなかなかハードル高そうですが、実社会と変わりなく生活ができ、現実社会とも完全に隔絶されていないということなんだと思います。つまり1つの空間内で当たり前のように人々と出会え、買い物ができ、買ったものは現実世界でも「自らが所有している」という状態にあるということ。
だからこそメタバースとNFTは相性がよく…というよりも必須も概念になってくるわけですね。NFTの特徴は所有権をプラットフォームではなく、完全にユーザーにすることもできるというところに強みがあるわけです。
さらにNFTの登場により、メタバースAで購入したアバターやアイテムを、別のメタバースBで利用することができるかもしれない可能性を持っています。物理アイテムの多くを、メルカリやブックオフなどの古物取引所で二次販売が容易に行えるようになり、かつNFTで販売する権利のなかに「二次販売してもいいけど手数料もらうよ」みたいなことをすれば、一次創作者がちゃんと利益を得ることができるんです。
ただし現実には、メタバースごとにルールも違えば、技術的な開発仕様が異なるために挙動しないので、コンテンツ側にも対応が求められることになりそうです。昔の携帯機種ごとに挙動が違うのと同じですね…マジ地獄。
NFT×ゲーム
2017年11月にCryptoKitties(クリプトキティーズ)というゲームが登場して以降、デジタルキャラクターやアイテムが NFTとなっていることで自由に売買できるNFTゲームがリリースされ始めたそうです。
ちなみに、CryptoKittiesは、特徴的な猫のキャラクターたち(日本人にはなんだか馴染まなそうなデザイン…)を売買、交配してコレクションするゲームだそうです。交配によって子孫に親の特性を引き継がせたりでき、レアリティが増していき、高額で売買されていきます。
なんとなく、日本が得意そうなゲーム領域なので、ぜひとも国内ゲーム会社にグローバルな展開を期待したいですね。昔のドラクエモンスターズとかぴったりですよね。ポケモンなんかも野生のポケモンごとにユニークな情報を持たせたり、ダビスタのような競馬は血統とかが大事なので、いい世界観が作られそうな気がするんだけどな~
日本国内のNFTゲームで紹介されているのは、18年11月にMy Crypto Heores。ゲームに登場するキャラクターやアイテムをユーザー同士が取引でき、これはプラットフォームではなくユーザー主導で取引ができるのだそうです(この「ユーザー主導」というのがNFTならでは)。で、解説者のポジショントークになってしまうのがなんだかなという感じではありますが、解説者の会社で開発したcryptospells も紹介されています。トレーディングカードゲームと言えばわかりやすいのでしょうか。トレカは希少性とゲーム上での使いやすさなどから高額で取引されることがあります。このゲーム内ではリミテッドレジェンドと呼ばれるカードがあり、発行枚数が9枚と限定されているので、高値で取引がなされます。面白いのが、大規模の大会を開催したときの優勝賞品として、ゲーム内にオリジナルカードを実装してもらう権利というNFTがもらえたりするんだとか。詳しくは書かれていなかったのですが、「権利」のNFTなので、その権利化されたNFTを誰かに売買することも可能なんだと思います。めっちゃレア。
また、このゲーム内にはギルドという組織・集団があり、そのギルドの所有権NFTが販売されています。そしてギルドの数はその世界に5つしかない。これはやばい。所有権を持つ人は莫大な富を得ることも可能ではないんです。ギルド所有者はギルドに入ってるメンバーが新たに課金するとその金額の一部が収入として入るらしいので、その世界で経済が回るという…すごい世界が来ているな…
ちなみに、MMORPGでもアイテムの売買くらいはRMT(リアルマネートレーディング)と呼ばれる取引という文化があり、ユーザー同士でやれちゃうのですが、デジタルデータの本当の所有権そのものはプロットフォームを運営する企業が管理しているもの。海外のsandboxというメタバースは、ゲーム内の資産の完全な所有権をユーザーに渡しているんだそうです。だから、その資産を使って他のユーザーに譲渡したり貸し出したり、何らかの収入を得ることはユーザーが好きにしていいという状態になっているんだとか。
NFT×スポーツ
いまいちNFT×スポーツというのがわかるような分からないような…というもので、説明がしきれません笑
ただ、スポーツは昔からトレーディングカードと相性が良く、コレクションアイテムとして高値で売買されることも多々ありました。トップスやアッパーデックにはサインカードやユニフォームの切れ端が付いたカードも封入されています。という文化もあり、NBA TOP SHOTというトレーディングカードが大流行りだそうです。これは商業的なNFTの成功事例としてムーブメントの火付け役とされているそうです。
将来的にはカードだけではなく、デジタル化されたチケットも流通のコントロールがわかり、転売ができなくなる、あるいは決まったマーケットでしか取引できないなどスポーツとNFTの接点は多そうです。
NFT×トレーディングカード
もはやあえて言わなくても、NFTとトレーディングカードの相性が抜群なのは明らかでしょう。前述のNBA TOP SHOTはもちろんそうですし、日本でもSKE48などアイドルがライブ画像をNFT化して展開してたりするそうです。
NFT×ファッション
ファッション×NFTという組み合わせでは、私はななかな想像ができません。せいぜい仮想空間上のアバターの服や持ち物をブランドのものにするくらいでしょうか。昔もありましたけどね、アバターアイテム。めっちゃ課金してた人たち、今どうしてるんだろう…
当然ながらメタバース内で購入したアバターのファッションをNFT化し、ユーザーが売買したりはできますし、他のメタバースに持ち込むことも可能になるでしょう。
また、ファッションブランドならではの取り組みなのかはわかりませんが、グッチはブランドストーリーを表現した動画をNFTアートとしてオークションハウスのクリスティーに出品したりしました(「グッチ」がNFTアートオークションに出品 最新コレクション映像を作品に)。
事例の中に「デジタルスニーカー」の話があって、それは購入すると一度だけ実物も配布される権利がある…その権利が無くなってもNFTは売れるというものがあって、もうどういうことなのか分かりません。
でもこのムーブメントからファッション×NFTについてわかることがあるとすれば、NFTには「共感」が必須だということ。「デジタルでも価値があるファッション」は、そのブランドストーリーに共感している人がいるからこそ、その価格で買うわけですね。高級ブランドを身にまといたいという欲とそれは同じ理由です。なのでファッションとNFTは親和性があるのかもな…とも感じます。知らんけど。
NFT×音楽
音楽の分野もNFTと相性がよさそうです。日本はまだまだ応援のためにCDを買うという文化が根強いです。これはファンとアーティストがそのコミュニティで盛り上がるために強力なマーケティングです。
一方で、デジタル上で音楽を消費が完結する流れも一般化してきています。もはやYouTubeでいくらでも聞けるわけです。がんがんMVを流しますしね。そうした流れは止めようがないでしょうが、じゃあアーティストが何で稼げるのかというのがポイントになってきそうです。
例えば、スタジオでの収録の様子、デモ音源などをNFT化することで、希少性のある商品展開をすることもできます。それらの2次販売されたときのロイヤリティも得られる可能性を秘めています。
海外では積極的に展開されていきそうですが、日本だと「商売に走りやがって…」みたいな感じで悪く言われる可能性もあります。ですが、なにかキッカケがあればどんどん増えていきそうな気がしますね。インディーズの人たちこそガンガンやればいいんじゃないでしょうか。いつかメジャーになった時にそのNFTが転売されたら、ファンもアーティストも莫大な収入を得られるかもしれない。win-winでしかない。
NFTの課題
NFTは夢のような仕組みなのですが、まだまだ課題も抱えています。法律とか会計はスルーしますが、まずは技術的なところを4つ。
- NFT画像データの管理
- トランザクションのスケーリングの問題
- NFTマーケットプレイス間の互換性の問題
- 環境への配慮
結局のところNFTで証明された「画像データ」を持っていたとしても、それは手元にはなく、どこかしらにデータとしてのみ存在しているということ。パターンとしてはAWSなどのクラウド上で保管される場合、その画像データを取得しにいくということが必要になります。AWSに障害があったら呼び出せないし、なくなるなんてことも…。またブロックチェーン上で保管するという方法もあるようなのですが、その分データ量が大きくて多くのガス代(イーサリアムの取引をするときの手数料)が増えてしまうというデメリットがあるようです。
で、ガス代というワードが出たのですが、ブロックチェーンで取引が行われる場合、マイナーと呼ばれるデータが正しいことを証明する作業を行う人たちに、報酬を支払わなければなりません。取引のボリュームが増えれば増えるほどその報酬が高くなってしまうので、NFT流通の阻害要因になり得るのです。またそのマイナーに寄るマイニングにはかなりの電力を必要とします。本書によれば、ビットコインの年間推定消費電力は82テラワット。これは電力消費世界第34位のアラブ視聴国連邦と並ぶ数値だそうです。
マーケットプレイスの互換性という問題は、技術的な課題もですが、マーケットプレイスの手数料の違いなども要因としてあるようです。NFTごとに採用している規格が異なるなどがあり、その規格に対応できていない場合はマーケットプレイスで取引ができません。
まとめ
法律とか会計の部分は、自分的にはまだそこまで生き切れていないので課題感もなく、全く頭に入りませんでした笑 何もコメントできず…。とはいえNFTがどういうもので、今現在どのように使われていて、何が課題なのかがよく分かりました。
NFTというのが一つの大きな括りとしてあるかもしれないけど、NFTを用いて個別にとんでもない産業が生まれてくるような気がしました。例えば競馬。競馬はブラッドスポーツで血統とういう証明が重要。そして馬ごとに生産者と所有者がいる。レースはもちろん、賭けることもでき、牧場を作ることもでき、種牡馬の権利を持つこともできるとなったら、NFTゲームでこんなにハマりそうなゲームなさそうな気がします。
この2年くらいでいろいろなサービスが立ち上がってきそうだし、日本のコンテンツ力をもってグローバル展開に期待したいところです。
今までビジネス書というジャンルは読んできましたが、『NFTの教科書』のような新しいジャンルの現在がわかるような本を読んできませんでした。『2030年 すべてが「加速」する世界に備えよ』のように未来のテクノロジーのようなトレンドを押さえておくこと。そして、『なぜ9%のサブスクしか成功しないのか』のような新しいビジネスモデルもしっかりと知識を蓄えておきたいなと思います。
『NFTの教科書』の目次
- まえがき NFT の現在地を知るために 増田雅史
- 第1章 NFT ビジネスの全体像
- NFTの現状 ―コンテンツ・権利の流通革命、なぜ、いまデジタル資産 NFT が注目されているのか(天羽健介)
- NFT の概況とマーケットプレイス ―NFT の市場概況と国内外の主要マーケットプレイス(中島裕貴 コインチェック)
- NFT×アート ―世界が注目する新市場、 NFT とアートがつくりだす新たなマーケットとは(高長徳 SBINFT)
- NFT×メタバース ―現実と仮想の共存。仮想空間=メタバースト NFT が生み出す未来(福永尚璽 beyond Concept)
- NFT×国内ゲーム ―NFT によって起こる地殻変動。国内ゲーム市場が迎える新たな局面(小澤考太)
- NFT×海外ゲーム ―NFT ゲームにおける世界的先駆者が語るゲームに訪れた「革命」(セバスチャン・ボルジェ)
- NFT×スポーツ ―NFT がもたらすスポーツ界における新たなファンエンゲージメント(アレクサンドル・ドレフュス/元木佑輔)
- NFT×トレーディングカード ―神から NFT への大転換。次世代に到達したトレーディングカード最前線(奥秋淳)
- NFT×ファッション ―NFT が現実にしたデジタルファッションの新たな表現と展望(平手宏志朗)
- NFT×音楽 ―NFT が喪失した音楽を「所有」する新たな体験価値の提供(神名秀紀)
- 海外発 NFT 特化型ブロックチェーン ―元祖 NFT を生み出したDapper Labsが解説する NFT 特化型インフラ(ミカエル・ナイーム/北原健)
- 日本初 NFT 特化型ブロックチェーン ―国内の NFD の普及を支える NFT 特化型ブロックチェーンとは何か(吉田世博)
- NFT の技術的課題 ―NFT 普及のために必要な四つの技術的課題とその解決法(善方淳)
- 第2章 NFT の法律と会計
- NFT の法律関係 ―NFT の発行(NFT化)とは何か。 NFT の保有・移転の法的意味や販売での実質的取引対象とは(増田雅史/古市啓)
- NFT と金融規制 ―NFT と金融規制の関係は。どのようなNFTに規制が適用されるのか(長瀨威志/小牧俊)
- その他の法的諸問題 ―ブロックチェーンゲーム等でリスクを見やすい NFT の法的論点とは(斎藤創/浅野真平/今成和樹)
- NFT の会計と税務 ―NFT の保有と取引に関する会計処理の考え方は。税務上の取り扱いはどうなるか(小笠原啓祐/藤井行紀)
- 第3章 NFT の未来
- NFT と無形資産 ―世界経済の新たなトレンド。新しい価値を創出する NFT は無形資産のイノベーション(神本侑季)
- NFT と市場づくり ―デジタル資産市場づくりの先頭バッターに日本はなれるか(関口慶太)
- 世界と NFT ―香港のユニコーン企業 アニモカ・ブランド会長が考える NFT の可能性(ヤット・シュウ)
- NFT の展望 ―資本主義をアップデート NFT 事業に参戦した國光宏尚が考える時代(國光宏尚)
- あとがき ―NFTは可能性の塊(天羽健介)