『アフターデジタル』の書評とサクッと要約|オフラインがなくなる世界でのビジネス

アフターデジタルの要約 ビジネス
アフターデジタル(藤井保文・尾原和啓 著)

もうすでにこの本、『アフターデジタル』の続編『アフターデジタル2 UXと自由』がすでに発売されているところなのですが、先日オンラインでのアクティブ・ブック・ダイアローグ®で読んでみました。

アフターデジタルという言葉はカッコいいような印象ですが、冷静に考えて意味がよく分からない造語だなとは思います。境界線を引くという意味ではいいのかな?

ただ内容はワクワクが広がります。だって生活者にとってメチャクチャいい世界だから!

『アフターデジタル』の概要と要約

アフターデジタルの内容
アフターデジタルの問題提起
アフターデジタルの要約
アフターデジタルの要約

本の解説と感想

アフターデジタルな中国やエストニアがすごい!

僕が子どものころ、中国のイメージって自転車とパクりのイメージばかりでした。大学に入ってもなお、著しい経済発展についてもバブルだと言われ、いつ弾けてもおかしくないという話を親世代はどことなくうがった見方をしていた記憶があります。

幻想を描いてたんですよね。日本は経済大国。これは今でもまだ言えますけど、どこか下に見ていた中国が日本の真似をしたり、ずるいやり方で権利を主張してわがままやり放題で成長していて…メディアもなんとなくそういう論調だったんではないでしょうか。一部の都市は、今やすっかりテクノロジー都市。東京が田舎に見えるレベル。

とまあ、そんなことを言いたいのではなく、純粋に中国のサービスすごい!と言う話。

噂には聞いてましたが、中国はもう露天商ですらキャッシュレス。ホームレスの方々がお金を欲しい!と主張するときもQRコード決済。浸透しすぎ。偽札問題がある中国だからこそという独特な事情もあるようですが日本では考えられないですねー。

本書で初めて知ったのですが、エストニアもすごい。色々な手続きが結婚と離婚以外は全部オンラインで済ますことができるそうです。個人情報にもおおらか(?)で、誰でもエストニア国籍の人たちの個人情報にアクセスできます。犯罪歴までわかるそうです。これは観られる側だけでなく、「誰が自分の情報を見たか」まで確認できるのだとか。とはいえエストニアについては「だから何だ?」という気がしないでもない。でももし日本がこういう環境になっていたら、いちいち市役所にで向かわなくてもいいなーとか思ってしまいます。

オフラインがオンラインに包含されるとは?

本書のなかでは、OMO(Online Merges Offiline)と書かれています。

オンラインとオフラインって、機能が別物だから分けて考えてますよね。たとえば実店舗でのマーケティングとECでのマーケティングは異ります。実際異なるとは思うんですけど、行動データをたくさん取っている、あるいは取ろうとしている企業は分けて考えてないんですって。

消費者に最適にサービスを提供するためには「いまこのタイミングならリアルの方がより満足度が高くなるかもしれない」というふうにフレキシブルな考えなんです。つまり、リアルとかECだとかは手段でしかないということ。

AmazonもAmazonGOという実店舗を作りましたが、消費者の行動データを収集する接点を増やすことによって、カスタマーエクスペリエンスの質を高めようとしているだけなんです。実店舗はコストになるかもしれませんが、総和として利益につながることが優先される。それがアフターデジタル時代のビジネス!

行動データを集めるという思考は性善説で成り立つ?

行動データ×カスタマーエクスペリエンスのサイクルは、性善説で成り立ってます。

ここで質問です。日本人だからなのか分かりませんが、自分のデータを抜かれることに忌避意識ってないですか?

僕はもはやないです。諦めました。だってもうすでに抜かれるし(^^; 自分の行動データを渡したところで不利益がないと思ってます。

たしかに個人情報というか重要な情報はありますけど、たぶんその情報を渡してしまった方が快適に過ごせるんじゃないかと思います。

新型コロナウイルスの感染によって露呈しましたが、国民に一斉給付などしたい場合、申請が必要でしたよね。最初から口座番号が渡っていれば、即入金されるわけです。日本は役所の方々が本当に努力して頂きましたが、手書きの情報を確認するという悪夢のような作業をしていたわけです(オンライン申請もありましたが)。

情報を渡すためらいもあると思いますが、心地よさの方が上回っていくはずですよ。なにより生産性が格段にあがります!この恩恵に預かるためには、性善説に基づかないと成り立ちません。

この本はどんな本?

ここからは本の概要をまとめています。

何を?
アフターデジタルの世界観とその競争原理・産業構造

誰に?
新たな時代のビジネスを構想・加速しようとする人

なぜ?
オフラインがもう存在しなくなるから

内容は?
アフターデジタルの世界とは、オンラインとオフラインを区別せず融合されている世界。これにより。既存のビジネスの在り方が変わっていき、2つの原理を当てはめることが求められる。
①行動データ×エクスペリエンス
②最適なタイミングで最適なコンテンツを、最適なコミュニケーションで提供する。

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