『NEO HUMAN(ネオ・ヒューマン)』の書評とサクッと要約|すべての人間は宇宙を変える権利を手にしている

NEO HUMAN(ネオ・ヒューマン) Amazonほしい物リスト2021
NEO HUMAN-ネオ・ヒューマン-(ピーター・スコット・モーガン著)

『NEO HUMAN(ネオ・ヒューマン)』という本。パッと見の帯の煽りを興味を持ち、サイボーグ的な話満載の科学的な本かと思っていたのですが、サイエンスの話よりも著者・ピーター・スコット・ティールという人物の濃厚な人生を一緒に歩んでいる感覚を得るような本でした。超面白いです!

そして最後のほう、涙腺にきます。
本に書いてありますが、映画化の権利化がすでになされているようで、これは映画化待ったなしです。

英語のタイトルは「Perer 2.0:The Human Cyborg」。つまり私たちのような生まれたままの人間がバージョン1.0だとすると、ピーターは肉体に改造を施すのでバージョン2.0になるということ。サイボーグ化、AIと融合するという道を選びます。まさに『ホモデウス』。

ピーター・スコット・モーガンという人はとにかく魅力的。40代で引退できるくらいですから、優秀な人物、というのは前提としてあるんですが、これまでの人生のなかで例えば「暗黙のルール」の影響で苦しみ追い詰められること(最初の苦難は、カレッジスクールで自身がホモセクシュアルだという噂から校長に呼び出され、否定をされ心の鞭打ちにあうなど)があり、ルールに対して反乱を起こしてきました。

ピーターは、40代で仕事を引退したあと、パートナー・フランシスとの残りの人生をゆっくり過ごすつもりだったはずが、突然、身体に異変が生じます。ALSを発症したのです。(ちなみに、フランシスとの愛の物語も本書の魅力。この二人の繋がりはめちゃくちゃすごい。ぜひ読んで欲しい)

ALSという身体が硬化して動かなくなる身体になっていく著者のピーター。ALSは漫画『宇宙兄弟』でもシャロンや、せりかさんのお父さんが罹った不治の病とされる病気。シャロン症状を通して、症状が悪化していく進行の早さ、苦しさ、看護の難しさといった側面を知ってはいたので、読み進めやすかったです。

ALSは不治の病とされ、ピーターも余命数年と宣告されます。ピーターはALSという診断がなされてから不治の病とされるこの病気に、解決方法がないのか自分で調べ始めます。するとその死因は餓死か呼吸困難。いずれもテクノロジーがあれば容易に助かるはずなのに、そんな処置がなされてない。

「治療法など存在しない」という医学界の暗黙のルールに反旗を翻す。ピーターは自らが実験台となり、暗黙のルール(こうあるべき)をぶっ壊すために、体内工事を敢行!胃に栄養を送り込むチューブや、排尿・排泄のチューブを作ります。

さらに身体が動かなくなっても、声が出なくても、愛する人フランシスと触れたり話したりするために、合成音声、アバター、VR、ロボティクスモビリティなど、AIとの融合を選択。

著者ピーターを一言で表すと、先駆者。

彼がやったことで、オストミー手術がALS患者の選択肢になるだけでなく、ゲイカップルの結婚、AIと融合したサイボーグとなるなど、常識をぶっ壊し、世界が変わっていく。

なかなかこの『NEO HUMAN(ネオヒューマン)』の伝えきれないのが惜しいです…。著名な方も評していて、例えばカズレーザーさんがテレビ朝日の番組『アメトーーク』で絶賛していたり、2ちゃんねる創始者のひろゆきさんも東洋経済でコメントをされていました。NHKでも取材されていて、その注目度は日本でも広まりつつあるようです。

ピーターさんの旅はまだ途中。今後に注目したいと思います!

(追記)
2022年6月15日に、ピーターさんの公式Twitterがご家族によって更新され、ピーターさんの死去が発表されました。ご冥福をお祈り申し上げます。

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本の概要と要約

『NEO HUMAN(ネオ・ヒューマン)の問題提起』
『NEO HUMAN(ネオ・ヒューマン)』の問題提起

著者の課題
社会には暗黙のルールがあり、書き変えるのは一筋縄ではない。

解決方法
すべての人間は宇宙を変える権利を手にしている。ルールなんてぶっ壊せ!

『NEO HUMAN(ネオ・ヒューマン)』の要約
サイボーグとなる著者ピーター
『NEO HUMAN(ネオ・ヒューマン)』の要約
ルールをぶっ壊せ!

内容
・
ピーター・スコット・モーガン
 ーロボット工学者、テック系コンサル、同性愛者
 ー肉体をサイボーグ化、AIと融合
 ー人間であることの定義を書き換える
 ーイギリスで結婚式を挙げた最初のゲイカップル(相手はフランシス)
・ALS(筋萎縮性側索硬化症)
 ー運動を制御する神経が働かなくなる
 ー北極圏にオーロラを見るたびに出かけた際、異変が生じてその後ALSと診断される
 ー必ず死ぬ病気とされ、餓死や窒息死が主な死因
 ーテクノロジーに頼っていないのでは、と疑問に思う
・暗黙のルール
 ー世の中には動かしがたい暗黙のルールがある
 ーカレッジスクールで同性愛が忌まわしいものとされたこと
 ー医学界でALSが治療法などないとされていること
・論理と愛の法則
 ー暗黙のルールが、真実の愛と対決すれば、必ず愛のほうが勝利する
・体内の改修工事
 ①インプットチューブ
  ー胃に栄養を送り込む手術
 ②アウトプットチューブ1号
  ー排尿用に膀胱につなぐ手術
 ③アウトプットチューブ2号
  ー排便用に結腸につなぐ手術
・ピーター2.0
 ーAIとのコラボレーション
 ー死にゆくのではなく、変身をとげる
 ー合成音声
  ー声が出なくなっても自然の会話を実現
 ーアバター
  ー音声に合わせた表情などパーソナリティを維持
 ーVR
  ー仮想空間で自由に生きる
 ーロボティクス・モビリティ(チャーリー)
  ー自由に動作
・宇宙の法則
 ①科学こそ、魔法への唯一の道である
 ②人類が偉大なのは、ルールをぶっ壊す存在だから
 ③愛は――最終的に――すべてに勝つ

著者:ピーター・スコット・モーガンとは

インペリアル・カレッジ・ロンドンにて博士号取得(ロボット工学)。世界的コンサルティングファームであるアーサー・D・リトルにて企業変革マネジメントに従事。独立後も含め、25年以上にわたって世界中の数多くの企業や政府機関のシステム上の脅威を分析し、その対応策をリーダーに助言してきた。2007年、40代の若さで商業的な仕事から完全に引退。以後、イギリスを拠点に世界中を旅する生活を送る。

2017年、運動ニューロン疾患(ALS)と診断される。余命2年の宣告を受けるも、病を「画期的な研究を進めるための機会」とみなし、自らを実験台として「肉体のサイボーグ化」「AIとの融合」をスタート。同時に財団を設立、インテルやDXCテクノロジーなど世界的企業のサポートを得て、継続的な研究体制を確立。

自らが生き残ることにとどまらず、「人間である」ことの定義を書き換え、あらゆる人がもっと自由に生きられる可能性を追求している。余命宣告から4年を経た2021年現在も、研究のほか著書出版、テレビ出演などの啓発活動を精力的にこなしている。

(追記)
ピーターさんは、2022年6月15日に、公式Twitterでご家族により死去が発表されました。詳細はこちらの記事をご確認ください。(【RIP】世界初のサイボーグにチャレンジしたロボット博士が死去)

●公式
Twitter:Dr Peter B Scott-Morgan@DrScottMorgan

●動画

- YouTube
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本のあらすじ&解説・感想

『NEO HUMAN(ネオ・ヒューマン)』はノンフィクションでありながら、まるで小説のように読めてしまう不思議な本です。そのあらすじをざっとまとめると、ALSの発症→カレッジスクール時代→フランシスとの生活→ALS発症後、ピーター2.0に向けての活動→未来(サラニア王国)という流れ。

カレッジスクールやフランシスとの過去は、現在と行き来する形で進んでいき、数々の障害との対比であったり、人間関係の背景などを説明する形になっていて、素晴らしい構成になっています。

ALS発症

私は知らないうちに、人生の重大なターニングポイントを2つも通過してしまっていたのだ。1つは、持ち前の頭脳のおかげで、これまで周囲から少なくとも”一目置かれていた”私が、今ではただの阿呆も同然になってしまったこと。もはや私は、認識されるにも値しない人間なのだ。そしてもう1つは、今や自分の人生が、か弱いおばあさんの手を借りなければ道路ひとつ渡れないようなステージへと移行してしまったことだ

『NEO HUMAN (ネオ・ヒューマン)』p38-39

40代で引退したピーターは、悠々自適な生活を送るはず…だったのだけど、パートナーであるフランシスと北極圏へオーロラを見る旅に出ていた途中、異変が起こります。風呂で右足を持ち上げて拭こうとしたら、動かない。

最初の異変から3か月は何事もなかったけど、ある島で坂道を上る途中で、足に震えがくる。検査をしても一向に悪いものが見つからず、原因が分からない。度重なる検査、さまざまなドクターとのやりとりを経て、どうやらALSだということが判明。ALSは不治の病とされています。

ここからのピーターは、研究者肌だからなのか、専門医と同等に論じられるくらいまで詳しくなっていたそうです。医者側としては、医者を患者にするのが嫌なくらい、大変な相手だったかもしれませんが…

ピーターは専門医ではないので、ALSを発症すると必ず死に至るという言説は事実ではないのではないかと考えます。なぜなら死因が「餓死」もしくは「窒息」で命を落としているので、これらは極めて簡単な措置で解決できるのに…ということらしい。

ALS患者はテクノロジーに頼っていないのではないか?という疑問が浮かびます。医者は思い込みで手立てがない、残念だ、とあきらめるのが常識になっているのではないか。

これはまるで、カレッジスクール時代にうけた「暗黙のルール」による支配ではないのか。ピーターの過去とオーバーラップさせ、物語が進みます。

カレッジスクール時代

ホモセクシュアリティは病だ。性感染症の中でも、最もたちが悪い病気だ。約束された将来を悲惨なものに変えてしまうのだからね。ホモセクシャルとは1人残らず、憐れむべき存在なのだよ、スコット。

『NEO HUMAN (ネオ・ヒューマン)』p62

ピーターは恵まれた環境、比較的上流階級の出身。エスタブリッシュ(支配体制・特権階級)のカレッジスクールに通っていました。

フェンシングの主将になる見込みだったものの、あるとき、「同性愛者だ」という噂が流れ、校長に呼び出しを食らいます。相手と噂された同級生は身体的に鞭に打たれ、ピーターも覚悟したものの、結果的に打たれませんでした。しかし、同性愛について否定され、侮辱され、指導され、精神的には激しい鞭打ちにあったような衝撃だったそうです。

この日を境に、ピーターは「暗黙のルール」への「反乱」を意識します。

高校時代の話は、その時代の性愛に関する価値観、同性愛についてどのように捉えられていたのかがよくわかるエピソードの一つでした。引用したセリフは学校で言われたものです。こういった考えは今でもあるでしょうが、それでも昨今はこんなことを言ったら非難されまくり。

同性愛についての様々な偏見、価値観は、本書でさまざまに描かれています。ピーターが両親に同性愛者だと告白したときの反応、仕事先での無意識の反応、昇進にまで影響する。時代的な価値観であり、それが悪だとはそのときに生きていたら直ちに思えないとは思います。しかし、わずか50年くらいの間に社会も変わるものですね。

フランシス

ピーターのパートナー、フランシス。『NEO HUMAN(ネオ・ヒューマン)』は、ピーターとフランシスの愛の物語でもある。

そもそもピーターが、「ピーター2.0」になる目的が、永遠にフランシスと一緒にいたいという願いからでした。ルールをぶっ壊すという彼の信念もあるかとは思いますが、死を克服しても、目的がなければ克服する意味がない、という。

イエール大学のシェリー・ケーガン先生の『死とは何か』で、人はなぜ死を恐れるのかという問いに対して、これからの人生の中で享受できる良いことが享受できなくなることを論じてますが、ALSへの解決策や死を克服する、その動機づけが、フランシスと一緒にいることなんですね。

ピーターがフランシスと出会ったのが、ピーターが大学生の頃、1979年。そのころから二人は愛を育んでます。

ピーターの人生のなかで本当に重要な決断で、人生を決定づけたともいえるアクションが、ゲイ雑誌のから切り抜いた記事の裏にあったホテルの電話番号にかけること。そこはゲイ専用のホテル。そこのスタッフだったのがフランシスでした。

この出会いがなければ、ピーター2.0への展開はあり得なかったでしょう。

とはいえ、二人の恋は多くの障害が待ち構えているわけです。
初めて両親に同性愛者だと告白すると、母親はヒステリックになったり。フランシスはピーターが優秀なので、自分がいなければいいと考えたり。ピーターがアメリカで職に就いてからもフランシスは配偶者とは認められないので、休暇のビザしか取得できずいつ離ればなれになってしまうかもわからないなど。

ピーターが肉体を改造しようとしても、不安はあれど、フランシスはピーターの最大の理解者。サイボーグ化を企てるピーターの心配は楽々とクリア。「どんな形であれ君が存在し続けるのなら君を完全に失ってしまうより断然マシだ」と。

ピーターの肉体が声を出せなくなっても、手を握れなくなっても、笑いかけてくれなくても、ピーター2.0、あるいは3.0になれば、ずっと共に入れると…

これは、ピーター曰く「論理と愛の法則」として語られています。

世の中がどのような理屈で動いているのかを説明するものだ。僕らが人生を一変させるような決断をするとき、そこには動かしがたい暗黙のルールが介在している。論理はどこまでも僕らにつきまとう。けれど、ひとたび真実の愛と対決することになれば、必ず愛の方が勝利するというルールだ

『NEO HUMAN (ネオ・ヒューマン)』p110-111

ルールをぶっ壊す

すべての人間は、生まれながらにして宇宙を変える権利を手にしている

『NEO HUMAN (ネオ・ヒューマン)』p13

ルールをぶっ壊し続けるピーターが最初に反乱を起こしたのは、エスタブリッシュメントのカレッジスクールで同性愛を否定されたとき。彼ははっきりと自分の性愛を気づいたのもその時だったのかも。翌日(?)、ピーターはヒールを履いて友人アンソニーの前に登場。(アンソニーは生涯の友人で、この頃からピーターの理解者だった)

ALS患者が確実に死亡する、不治の病だという医学界の暗黙のルールもピーターは壊そうとします。死因が餓死と窒息死なのであれば、テクノロジーで解決ができじゃないかと。トリプルオストミー手術でチューブを入れる手術を敢行。ゲイカップルは結婚できないという暗黙のルールも、イギリスで初めての結婚式を挙げるなども行いました。

彼らの功績はピーターの言葉に表れています。

僕の旅から得られた副産物は、一般の人々の手にも届くはずなんだ146

『NEO HUMAN (ネオ・ヒューマン)』p146

実際にピーターが行ったトリプルオストミー手術の影響は大きく、他のALS患者の選択肢として加わることになります。さすがにサイボーグ化はこれからだと思いますが…

ピーター2.0

最大のハードルはテクノロジー上の問題ではなく人の心の問題

『NEO HUMAN (ネオ・ヒューマン)』p410

ピーターはこれまでに、『ロボティクス革命』という本を書いていたそうです。その本のなかで「AI が独自に発達する未来」か 「AI とのコラボレーションする世界」かの分岐点に立つだろうと予言しました。

ピーターは自らを実験台にし、人類が AI と融合するという別の未来を提唱していきます。それがピーター2.0です。

具体的にどうなったかは、NHKでの特集があるので、言葉にするよりも記事や動画のほうがわかりやすいですのでリンクを貼っておきます。

(参考)ピーター2.0 サイボーグとして生きる(クローズアップ現代 2021.11.24)

身体が動くうちに、言葉が発せられるうちに、データを残し、例えば合成音声つくるとか。さらに時代に合わせた最新技術でアップデートされるように計画しようと計画もしています。モニターを通してアバターが喋りかけるようになり、言葉に合わせて表情も変化。ピーターがVRゴーグルで操作し、また仮想世界でどこにだって行ける世界をこれから挑戦しようとしているそうです。

『攻殻機動隊』の世界観を最初に現実にする最初の人になるのかも…

サラニア王国

死から逃れることが出来たって、生きる目的がなければ何の意味もないだろう?

『NEO HUMAN (ネオ・ヒューマン)』p464

ピーターの物語には、「サラニア王国」という架空の国が登場します。小さいころに自分のなかに空想の世界で冒険譚を描くようなそんな存在が、誰にもあったと思います。ピーターにとっては「サラニア王国」がそれにあたります。

本書のかなり序盤に、美術の先生との会話の中で初めて出てくるのですが、このときは「サラニア王国」の話は、ピーターが同性愛に興味があるようなそんな描写としてだけのものかと思っていました。サラニア王国では、男性同士の恋が描かれていて、美術の先生もどうやら同性愛者であったことが示唆されており、ピーターはこの先生を信頼してサラニア王国のエピソードを共有していたようでした。

サラニア王国のなかで、騎士アヴァロンと魔術師ラハイランは恋をし、愛を宣言する儀式をし、結婚が公認され祝福される。

やがて読者は、このサラニア王国のエピソードが、現実世界との対比として用いられていることに気が付きます。アヴァロンはフランシス、ラハイランはピーター。同性の二人は現実にはなかなか受け入れられなかったものの、イギリスで初めてゲイカップルとして結婚式を挙げるまでに至ります。

本書の最後、サラニア王国の2040年の未来が描かれています。

ピーター2.0で、ピーターが動けなくなっても、手を握り合うことができるようロボティクス革命を受け入れるピーターとフランシス。だけど、もしピーターがフランシスよりも先に死んでしまったら、永遠に二人は触れ合うことができないのか。声を聞くことができないのか。

2040年、フランシスはピーターを看取り、1人でバーチャルなマルチバース、メタバース空間「サラニア王国」に没入します。「暗黙のルール」をぶっ壊す、ピーターの最後の反乱は、死すらも変えられるということを伝えたいのかもしれません。

『NEO HUMAN(ネオ・ヒューマン)』まとめ

ピーターのすごいところは、変えられないと思い込んでいる(あるいは普遍の物だと思っている)ことに反旗を翻して行動を起こすところ、、、だけではない。

「変えられる」ということを伝えるために、メディアも巻き込んでいくところにあります。実際に手術するところからはドキュメンタリーの撮影を入れたりしていて、その活動を多くの人が知ることになったし、この本の出版や、映像化の権利まで考えていました。

ピーターが実行した、トリプルオストミー手術も、サイボーグ化も、ゲイの結婚式も、それまで想像すらしていなかった人たちの意識を変え、新しい選択肢を与えてきたのは間違いありません。

ですがピーターは、自分の行動によって世界を変えた、変えられるから君たちも続け!という自慢ではなく、あくまでも恋人であるフランシスとの永遠の愛を目的としているからこその決断でした。その生身の人間的な感情に揺さぶられます。

論理には愛によって勝利できるということ、誰にでも繁栄する権利があるということをピーターの人生を通して学ばされます。

本の目次

『NEO HUMAN(ネオ・ヒューマン)』の表紙
『NEO HUMAN(ネオ・ヒューマン)』の表紙
  • PART1 科学は魔法に通じる
    • ささいな異変
    • 運命の日
    • 安定する世界
    • 障害者として生きる
    • 痛み
    • ショックを受ける
    • ぶち壊された世界
    • 自己発見
    • 人生の選択
    • 朝を迎えて
    • アメリカ建国200年祭
    • ふざけるな!
    • 不死身になる
    • 旗を掲げる
  • PART2 ルールをぶっ壊す
    • 主導権を握る
    • 愛する人
    • 分かれ道
    • 暗黙の未来
    • 人生の選択へ続く
    • 世界と戦う(コントラ・ムンダム)
    • ダートムーア
    • 途方もない計画
    • トリプル・オストミー
    • バークレー・スクエア
    • 暗黙のルール
    • アメリカン・ドリーム
    • 旅支度
    • 加速する
    • 最後のスピーチ
  • PART3 愛はすべてに勝つ
    • 最強の2人(オール・タイム・ハイ)
    • “マットな瞬間”
    • “超マットな瞬間”
    • 明日が生まれる場所
    • 最高の7人(マグニフィセント・セブン)
    • 繁栄する権利
    • 炎の護り手
    • 2040年、サラニア
    • よみがえる不死鳥
    • 愛は永遠に
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